国立西洋美術館が所蔵する作品は、絵画、彫刻、素描、版画、写本、工芸などおよそ6,000点以上。そのうち、普段、来館者の目に触れるものは何点か、ご存知でしょうか?
 
ーー答えは、約200点ほどです。
 
全体の97%は、収蔵庫の中で保管されています。そして企画展や常設展の展示替えの際、他館の展覧会にお貸しする際、研究利用の際などに、収蔵庫から出されることになります。
 
世界の美術館・博物館でも、所蔵作品の多くが収蔵庫にある、という事情は変わりません。展示スペースに限りがあることや、作品の劣化を防ぐためにも、すべての作品を常に展示しておくというのは難しいものです。
ただ、せっかくの豊かなコレクションが、一般の方々には見えないところにある、というのはとても残念なことです。
そこでこのたび、国立西洋美術館では、コレクションの中でも人気が高いフランスの彫刻家オーギュスト・ロダン(1840-1917年)の彫刻作品全60点を、広く多くの皆さまに見ていただくため、どなたでもアクセスできるwebサイト「みんなの3Dロダン図鑑」制作プロジェクトを立ち上げました。
 
本プロジェクトでは、ロダンの彫刻作品を、平面写真ではなく、「3D」で計測・データ化し、「みんなの3Dロダン図鑑」内で3Dモデルとして公開することを目指します。
 
展示されていない作品を鑑賞したり、通常は見ることのできない角度から作品を見たり、作品の細部を拡大して見たり、「みんなの3Dロダン図鑑」を通して、ロダン作品の色々な見方を楽しんでいただきたいと思っています。
 
また、作品の3Dモデルを使った鑑賞に加え、著名人などに「推しロダン」を語っていただく動画や、ロダンにまつわる4つのストーリー、彫刻の楽しみ方のご提案など、皆さんが西洋美術館に、ロダンに、彫刻に、親しみや関心を持ち、楽しむことができるようなコンテンツも搭載する予定です。
 
本プロジェクトでは、普段見ていただくことのできない作品群を鑑賞いただいたり、美術館に来ることができない方にweb上で気軽に美術に触れたり、楽しんだりしていただくことを目的としていますが、もう一方で、デジタルアーカイブという目的もあります。
 
国立西洋美術館では、5年前にもクロード・モネ作《睡蓮、柳の反映》のデジタル推定復元のため、クラウドファンディングに挑戦しました。その際、資金と同時に、多くの方から応援の声をいただけたことも大きな励みになりました。
 
今回も、本プロジェクトを通して、資金調達だけでなく、国立西洋美術館の持つロダン作品の魅力を広く伝え、さらには美術館の所蔵作品の活用のあり方について多くの方と一緒に考えていくきっかけにもしたいと思っています。

3Dデータ化の方法

今回は、国立西洋美術館が所蔵するロダンの彫刻作品すべてを、3D計測し、3Dデータを取得します。
ロダン彫刻作品の3Dデータ化と3Dモデルの作成は、文化財の活用とデジタルコンテンツを専門とする奈良県立大学特任教授の山田修先生にお願いしています。

【山田先生からのコメント】
2001年くらいから3Dでの文化財の計測を始めました。これまで歴史的建造物や遺跡といった大きなものから、ミロのヴィーナスといった西洋美術まで幅広くやってきましたが、一番中心となって計測を行っているのは、日本の彫刻、仏像です。研究のための3D計測ですが、形のあるものであれば、なんでも行ってきました。
日本の仏像の多くは木でできていますが、今回のロダン作品のほとんどはブロンズ製ですので、やはり、表面の質感の違いが顕著です。表面状態によって計測しやすい、しにくい、というのがあるため、ブロンズ像のように光沢感があるもので、どれだけ反射の影響をおさえて計測するか、というのが今回のプロジェクトの大きなポイントだと思っています。

また、彫刻作品60点という大規模な3Dデジタルアーカイブ化とその公開は、国立の美術館としては前例のない取り組みということもあり、このたびクラウドファンディングでご支援を募ることとなりました。
国立西洋美術館ではこれまで、絵画や彫刻などの所蔵作品を、高画質・高精細で撮影して画像を残す取り組みや、研究のための3D計測は行ってきましたが、ロダン彫刻全作品60点という規模で3Dデータ化し、その3Dモデルを広く一般に公開するのは初めてです。

デジタルアーカイブの意味
●作品の画像や詳細情報に、いつでも・誰でもアクセスできる
 →美術教育・研究の分野での活用も
●地震などの災害も多い日本において、作品の本来の姿を細部まで(どの時点でどういう状態だったのか)精確に記録しておける

「みんなの3Dロダン図鑑」について

完成した3Dモデルは、特設サイト「みんなの3Dロダン図鑑」に全点掲載し、どなたでも自由に検索・閲覧できるようになります。
3Dモデルは自在に拡大や回転ができ、細かな部分を観察することも可能です。また、大きな彫刻作品を上から見たり、高いところの奥まった部分を見たり、通常鑑賞するときとは違った角度・観点から彫刻を鑑賞することができます。
 
特設サイト「みんなの3D図鑑」では、3Dモデルの閲覧の他に、彫刻を楽しむ方法をご提案するようなコンテンツを企画しています。コンテンツの詳細は、今後本サイトの「活動レポート」にて、紹介していきたいと思っています。
特設サイトの完成は、2024年度内を目指しています。

 

今回だけの返礼品も

今までのプロジェクト以上に、多彩な返礼をご用意しています。
オリジナルグッズ(非売品)や支援者さま限定の体験などなど。サンプルイメージもできてきましたのでぜひ活動レポートをご覧ください!
(☆3D計測を担当いただいている山田先生のトークイベント、ロダン彫刻の埃払いは、本プロジェクトの支援者さまだけが参加できる貴重な体験です。ぜひご参加ください!)
 
このプロジェクトのお問い合わせはこちらから

オーギュスト・ロダンとその作品について

国立西洋美術館は、19世紀後半から20世紀初頭のフランスを代表する彫刻家オーギュスト・ロダン(1840-1917年)の彫刻作品を60点所蔵しています。そのほとんどは国立西洋美術館のコレクションの基礎を築いた松方幸次郎が1910年代から20年代にかけて収集したものです。ロダンの代表作である《地獄の門》《カレーの市民》《考える人(拡大作)》は、1959年の開館以来、ル・コルビュジエ設計の本館の前に設置されており、当館の顔ともいえるこれらの彫刻は、当館の歴史とともに、来館するすべての方を見てきたといえます。開館時の新聞や雑誌の記事には、実物のロダンをこの日本で見ることができるようになったことへの賛美が綴られました。
 
フランスの19世紀においては、彫刻家として成功するためには、伝統的なアカデミーのシステムに則り、国立美術学校で著名な師を得て、古代彫刻を模範とし、秩序に従った彫刻を制作することが必要とされていました。また、芸術家の育成のために設置されたローマ賞を受賞すると、奨学金を得て5年間ローマに滞在する資格を得て、イタリア各地の彫刻や絵画、建築などを勉強しながら制作に専念する機会が与えられました。しかし、ロダンは国立美術学校への受験に三度失敗し、結局は進学の道を断念、ローマ賞を受賞することもありませんでした。他方、ルーヴル美術館や旅で訪れたイタリア各地で、古代、ルネサンス、バロック期の彫刻に触れ、精力的にそこから学びとろうとしました。ロダンが最初にイタリアに行ったのは、1875年末のことでした。この旅行中、フィレンツェで見たミケランジェロの彫刻に感銘を受けたことが、旅行先から恋人ローズ・ブーレに宛てた手紙に綴られています。3ヶ月間の旅行から戻って間もなく制作した《青銅時代》、それに続く《アダム》や《エヴァ》には、ポーズやそれにともなう筋肉の表現など、随所にミケランジェロの作品との共通性が見られます。ロダンはその後も晩年にいたるまでイタリア旅行を繰り返し、また自ら古代彫刻を多数収集しました。
 
一職人から大彫刻家としての道を切り開いたロダンは、国立美術学校を中心としたアカデミックな彫刻教育から距離を置き、新しい立体表現を提示し続けた彫刻家として位置づけられます。新古典主義の彫刻が滑らかに磨き上げられた端正な仕上げに特長があるのと比べると、ロダンの作品の表面は、素材の粗いテクスチャー、指や型、道具の跡を傷跡のようにあえて残し、生々しさをあらわにしています。


(※本ページの文章はすべて「手の痕跡」展図録を参考にしています)

《考える人(拡大作)》

1881-82年(原型)、1902-03年(拡大)、1926年(鋳造)
ブロンズ
186×102×144cm
台座右側面に署名:A. Rodin; 台座背面右下に鋳造銘:Alexis Rudier / Fondeur Paris
松方コレクション
 
《地獄の門》の上部中央に据えられ、地獄の諸相を見下ろす「考える人」は、当初題材である『神曲』「地獄篇」の作者である詩人ダンテを表すものでした。そしてこの像が《地獄の門》から切り離され、《考える人》の拡大版が単独像として初めてコペンハーゲンの展覧会に出品されたとき(1888年)、その題名はダンテやボードレールを意識して「詩人」とされました。しかし次第に《考える人》は単独像としての歩みを始め、特定の詩人ダンテだけを示すのではなく、広く「思惟=pensée」する人、すなわち「無名の創造者」として普遍的な意味での「考える人」になった、と解釈されます。他方、ロダンが彫刻家であると同時に「詩人」でもあるという見方は、同時代の象徴主義の批評にしばしば見られます。たとえば象徴主義の詩人スチュアート・メリル(1863-1915)はロダンを「偉大なる絶望の詩人」「熱情の詩人」「魂の詩人」と称しています。ダンテに始まった《考える人》は、彫刻を含むすべての創造者とされ、魂の詩人=彫刻家ロダン自身へとつながるのです。
《考える人》は、約70センチメートルのサイズをオリジナル・サイズとして制作され、1903-04年に拡大作が制作されました。
本作は拡大されることで、腕や足の各部、背中の筋肉表現などがより誇張され、観る者にさらに強い印象を与えることとなりました。彫刻家ブールデルは本作について「この偉大なミケランジェロの友は、その静かなる眼差しの精神でわたしたちを満たす」と書いています。注文に応じ多数のブロンズ像や大理石像が制作されるなか、市民の募金によって本作をパリのシンボルとして設置する計画ももち上がり、1906年にはパンテオンの前に設置されることにもなりました。

撮影:©上野則宏

《地獄の門》

1880-90年頃 / 1917年(原型)、1930-33年(鋳造)
ブロンズ
540×390×100cm
松方コレクション
 
ロダンは1880年、建設予定の装飾美術館のための門の注文を受けます。高さ5メートルを超える門を飾る浮き彫りには、ダンテの『神曲』「地獄篇」が主題として選ばれましたが、これはロダン自身の選択だったと考えられます。かねてからダンテの称賛者であったロダンは、その著作をいつもポケットに入れていたといわれています。この作品の制作のために、ロダンは政府からユニヴェルシテ街にある大理石保管所内にアトリエを与えられました。
最初は、フィレンツェ大聖堂の洗礼堂東扉を飾るギベルティ作《天国の門》に倣い、扉をいくつかのパネルに分けて、それぞれのパネルに物語を展開させる案が考えられました。しかし第2マケット以降、システィーナ礼拝堂のミケランジェロによる壁画《最後の審判》のように、全体に多数の人物像を渦巻くように配した構成がとられるようになりました。ダンテの詩に登場する特定の人物は極力はずされ、最終的には「ウゴリーノ」「パオロとフランチェスカ」「フィギット・アモール」など一部の登場人物が残されるのみとなりました。《地獄の門》全体には200体を超える人物像を見いだすことができますが、その中心となるのはティンパヌム中央に置かれた「考える人」です。「考える」という行為そのものを体現する存在であるこの人体像は、『神曲』の創造主ダンテであると同時に、《地獄の門》の創造主であるロダン自身をその内に宿す存在といえるでしょう。門の最上部には「三つの影」が置かれています。「ここを入る者は、あらゆる希望を捨てよ」のメッセージを告げるこの像は、観る者の視線を「考える人」へ導く役割も果たしています。
 結局、装飾美術館建設の計画は頓挫し、《地獄の門》はロダンの生前にブロンズ鋳造されることはありませんでした。この作品の制作過程や詳細については、1900年のアルマ広場での展覧会に、丸彫りの人体像を取り払った土台だけの《地獄の門》が展示されたほか、ロダンのアトリエを訪れた何人かの友人や批評家たちによる報告が残り、その制作過程をある程度たどることができます。
 現在、世界にはブロンズの《地獄の門》が7点ありますが、その元となったのは、ロダン美術館を率いたレオンス・ベネディットが、ロダンの遺した細かい指示に従って組み立てた《地獄の門》の2点の石膏像(パリ、オルセー美術館所蔵;ムードン、ロダン美術館所蔵)です。1920年代に最初に鋳造された2点(パリ、ロダン美術館所蔵;フィラデルフィア、ロダン美術館所蔵)と、1930年代に鋳造された1点(国立西洋美術館所蔵)は、アレクシス・リュディエ鋳造所によるものです。
ロダン生前にはブロンズに鋳造される機会がなく、石膏のままアトリエに残されたものを松方が発注したことで、初めてブロンズ鋳造されました。

撮影:©上野則宏
《カレーの市民》
1884-88年、1953年(鋳造)
ブロンズ
180×230×220cm
台座上面前方に署名:A. Rodin; 台座背面右に鋳造銘:George Rudier / Fondeur Paris.

1884年、ロダンはカレー市民より14世紀にイギリスの攻撃から町を守った英雄たちの記念碑の注文を受けました。カレー市は英仏海峡に面したフランスの港町で、14世紀に起きた100年戦争では、イギリス軍との激戦の地でした。「カレーの市民」として称えられるのは、最年長のユスターシュ・ド・サン・ピエールを中心とした6人で、市を代表する有力者たちでした。フロワッサールの年代記によると、11ヶ月におよぶイギリス軍による兵糧攻めに耐えてきた町は、ついにイギリス王エドワード3世の最後の要求に屈し、市の有力者6名が町を救うために、命を犠牲にする覚悟で、自らイギリス軍のもとに歩み出たのです。
 ロダンは完成にいたるまでに、全体構成を示すふたつのマケットと個別の人物の裸体および着衣習作や各部位の習作を多数残しています。市側からは「ユスターシュ・ド・サン・ピエール記念碑」として、ひとりを英雄的に扱った像を要望されたにもかかわらず、ロダンが第1マケットからずっと主張し続けたのは、6人全員を等しく同じ高さに配置する構成でした。さらにロダンとカレー市の間の意見の相違は人物表現、台座の高さ、設置場所など様々な点におよび、そのたびに両者の間には厳しいやり取りが交わされました。とくに人物たちが堂々とした英雄的な態度にはほど遠く、苦悩と失意に打ちのめされた様子で表現されていることに市側は当惑しましたが、結局ロダンは本作を6人の複雑な心理劇として完成させることに成功しました。各人物の個性が際立つ群像ですが、ロダンは《地獄の門》でも見られたような、形の反復をここでも利用しています。ひとりの人物の右手は、向きを変えて別の人物の右手になり、また唇や髪型などをわずかに変形させて、同一の型から異なる人物の頭部が制作されたのです。
 結局、記念碑《カレーの市民》は、1895年、1.5メートルほどの高さの台座に載せられ、カレー市のリシュリュー広場に設置されました。ロダンが当初希望していたのは、台座をなくし、現実の人々の目線と同じ高さに設置することでしたが、この案はロダンの死後1924年になって、カレー市庁舎前に移設されたときにようやく実現しました。
国立西洋美術館のコレクションのもとを築いた松方幸次郎がロダン美術館に発注した《カレーの市民》は、1919-21年に鋳造されていますが、その鋳造は、松方の手に届くことなく、1920年代にアメリカのコレクターに転売されました。それに替わる鋳造は1926年になされましたが、これは1950年代の松方コレクションの返還、寄贈交渉の過程でパリに残すことが決まり、現在、国立西洋美術館に設置されている《カレーの市民》は1953年に鋳造されたものです。

撮影:©上野則宏
《接吻》
1882-87年頃
ブロンズ
87×51×55cm
台座背面上に署名:台座背面右下に鋳造銘
松方コレクション
 
この作品は、1881年から82年にかけて《地獄の門》の一部として構想されたもので、1887年、初めて発表されたときには「フランソワーズ・ド・リミニ」という題名でした。イタリア名フランチェスカ・リミニはダンテの『神曲』「地獄篇第5歌」に登場する女性で、接吻の相手はパオロ・マラテスタです。年老いた夫のいるフランチェスカは、夫の年の離れた弟パオロと読書をしていたときに互いの愛を確認してしまいます。そこに突然現れた夫によって、その場でふたりは殺され、地獄の第2環で永遠に風に運ばれ、漂う罰を受けることとなったのです。『神曲』では、さめざめと涙を流すフランチェスカの姿が描写されています。
この二人像は、「地獄の門」のマケット第三構想左扉の中央にその姿が認められるとおり、早い段階から《地獄の門》の主要モチーフのひとつとなりました。ところが、1886年頃まではその位置に置かれることになっていたものの、最終的には《地獄の門》から取りはずされました。理由としては、この作品が、道ならぬ愛とはいえ、真実の愛の喜びを呼び起こすものであって、《地獄の門》全体の壮絶な悲劇性とそぐわないと判断されたからと考えられています。結局、《地獄の門》には「パオロとフランチェスカ」の主題で別の二人像が加えられました。
1898年のサロン展では、《接吻》の大型の大理石像が《バルザック》の石膏像とともに出品されました。出品前から後者がスキャンダルを巻き起こすことを予想していたロダンは、傍らに甘美で伝統的な主題の《接吻》を置くことにより、評価を落ち着かせようと考えたのでした。ロダンが意図したとおり、《接吻》はその造形の簡潔な美と印象的なふたりの組み合わせにより大成功を収めました。その後も大型の大理石像が続けて発注されたほか、バルブディエンヌ鋳造所がロダンとの契約により、何種類かの縮小版ブロンズ像を多数制作、販売しました。国立西洋美術館所蔵作は、オリジナル・サイズでアクレシス・リュディエ鋳造所による鋳造です。

撮影:©上野則宏
《青銅時代》
1877年
ブロンズ
181×70×66cm
台座上面右に署名:台座背面右下に鋳造銘
松方コレクション
 
《青銅時代》はロダンが初めてのイタリア旅行から戻ってすぐに制作された作品で、彼の主要作品としては最初のものです。イタリアで目にしたミケランジェロの作品をはじめとするルネサンスの彫刻や絵画に触発され、その成果を表現したものです。モデルとなったのは22歳の兵士オーギュスト・ネイでした。この作品は、1877年1月にブリュッセルの展覧会で発表されるとすぐに高い評価を受ける一方で、スキャンダルに見舞われました。左足を軸足として軽くひねるポーズは、古代以来用いられてきた伝統的なものでした。伝統の形式に従いつつ、憂いを帯びた表情を見せた完成度の高い作品に仕上げられた本作でしたが、そのあまりの写実性と主題の曖昧さにより、批評家たちから生きたモデルから直に型取りしたものと勝手に判断され、批判を受けたのでした。この批評はパリにも届き、同年のサロンに応募した際、本作は同じ理由で批判を受けました。まったくいわれのない批判に対し、ロダンはモデルに同じポーズをさせた写真を提示し反論を試みています。この作品が真価を認められ、国家の買い上げとなったのはそれから3年後でした。
 本作は1870年の普仏戦争を想起させる「敗北者」と題されたこともありましたが、ロダンは後になってこの作品に人間存在の起源を示す《青銅時代》という題目をつけ、普遍性を与えました。

撮影:©上野則宏

34. 《考える人》ぬいぐるみイメージサンプルが完成しました!

皆さま、大変長らくお待たせいたしました。返礼品のオリジナルグッズ《考える人》ぬいぐるみのイメージサンプルが完成しました!



筋骨隆々の《考える人》を、いったいどうやってぬいぐるみに。。。
リアルな方向に進むのか、思い切りデフォルメしてキュートな方向に進むのか。
例えば鞄につけて持ち歩く、一緒にお出かけ先に連れていく、寝室に置いて飾る、などなど、皆さまに可愛がっていただくには?お子さんから大人の方まで、良いね!と思っていただけるには、どんな感じのぬいぐるみが?
 
チームで色々と検討した結果、ぬいぐるみはやっぱり可愛い方が良いよね!となり、キュートにデフォルメをした《考える人》ぬいぐるみを制作することになりました。
 
さて。方向性が決まっても、デザインはとても難しいものでした。
まず、色。リアルなブロンズ色にすると、可愛くなくなってしまいます。では、何色にするのか。ブロンズに近い色、ということで、最初にカーキで、次に明るいグレーで、最後は濃いグレーで、3回にわたり試作品を作っていただきました。
 
次にポーズ。リアルに近づけると、四肢が長くなってしまい、ぬいぐるみとしての可愛らしさがなくなってしまいます。腕や足を短くすることで、キュートにはなりますが、《考える人》のひねりのポーズを再現することがとても難しくなります。それでも、少しでもリアルに近づけるよう、手足の長さを試作品ごとに変えて調整しました。
 
そして《考える人》が座っている台座。お尻をしっかりと縫い付けてしまうと、《考える人》のように前かがみにならなくなってしまうということで、少し前かがみになるように絶妙なゆるさで縫い付けてくれました。
 
お顔の表現も課題でした。《考える人》を真下からじっくりと見てみると、彫りが深く、落ちくぼんだような大きな目をしています。しかし、リアルに再現すると、キュートではなくなるという課題がここでも出てきました。そこで、あくまでも「キュート」にこだわり、お顔のデザインもしていただきました。《考える人》はもともと《地獄の門》の一部として制作されたもので、『神曲』の作者ダンテであると同時に創造者ロダン自身の姿でもあり、「考える」という行為そのものをあらわす存在ともいわれています。・・・ちょっと難しいので、ぬいぐるみでは、ちょっと困ったような、「う~ん」と考えているようなお顔にして可愛らしさを演出しています。
 
彫刻作品の《考える人》から、キュートにデフォルメしているため、「《考える人》ぬいぐるみ」という名前は硬いと考えた西美担当者のアイデアで、赤ちゃんみたいなぬいぐるみという見た目のイメージから「The Baby Thinker」と名前がつきました!
 
ご支援くださった皆さまには、大変長らくお待たせしてしまい、心からお詫びを申し上げます。お詫びの気持ちと感謝の気持ちをこめて、明るいグレーと濃いグレーの2つをお届けいたします!!
 
制作にはまたお時間をいただくことになり、お届けは来年3月末頃となる予定です。
皆さまのお手元に「The Baby Thinker」が訪れるまで、楽しみにお待ちいただけますと大変嬉しく思います。

※写真は試作品でイメージです。お届けするぬいぐるみのフォルムは、濃いグレーのサンプルのフォルムになります。明るいグレー、濃いグレーとも、同じフォルムでお届けします。

33. 「みんなの3Dロダン図鑑」制作スタートしました!

木々の葉が黄色や赤に変わり、景色が秋色に染まり始めました。上野公園では、十月桜も咲いています。紅葉も桜も楽しめるなんて素敵ですね。
さて、11月に入り「みんなの3Dロダン図鑑」の制作がスタートしました。特設サイトを制作してくださるのは、株式会社サンカクカンパニーさんです。
 
ここからは、制作会社さんが決まるまでの数か月、どういったことが行われていたのかをご報告します。
まず、7月にご支援の募集が終了し、サイト制作に使わせていただける金額が確定しました。この金額の範囲内でどういったコンテンツや機能を盛り込むことができるのかを検討し、サイトの仕様を決定しました。
その後、決定した仕様をもとに9~10月にかけてコンペを開催し、ご参加くださった会社さんたちによる企画のご提案とその審査会を経て、サンカクカンパニーさんに決まりました。
11月に入り、サンカクカンパニーの皆さんとキックオフミーティングを行い、デザインの方向性、動作性、図鑑に搭載するコンテンツの詳細や、スケジュールの確認などを行いました。
たくさんの方に楽しんでいただける素敵なサイトになるよう、皆でがんばって作っていきたいと思いますので、ご期待くださいませ。
 
次のレポートでは、「みんなの3Dロダン図鑑」のコンテンツについて、少し、お話しできればと思っています。

32. プロジェクトオリジナル「お家やオフィスでロダン展 アクリルスタンド5種セット」をお送りしました!

返礼品のアクリルスタンド5種セット《地獄の門》《考える人》《カレーの市民》《アダム》《エヴァ》を、当該支援コースにご参加くださった方々にお送りしました。

リビングに、寝室に、オフィスに、5点並べてロダン展。
その日の気分で「今日はこの作品!」。
ぜひお楽しみください!

31. プロジェクトオリジナル「ブランケット」をお送りしました!

大変お待たせしました!
返礼品のブランケットを当該支援コースにご参加くださった方々にお送りしました。
 
事前にご回答いただきました、《地獄の門》、《考える人》、ご希望のデザインをお送りしています。
 
朝晩の冷え込みが強くなってきました。ぜひご愛用ください!

30. 体験型コース「3Dデータからみるロダンの魅力」講演会を開催しました

8月に予定されていた本講演会は台風の影響を受け延期となりましたが、先日、無事に開催することができました。
 
山田先生はこれまで長きにわたり、文化財を3Dで計測してこられました。そこで、カンボジアやレバノンの遺跡、ルーヴル美術館のミロのヴィーナスなど、海外での3D計測のご経験と、これまで行ってきた仏像の計測について、当時のお写真を見ながらお話をしてくれました。若き日の山田先生のお姿や、今よりもサイズの大きな機材に時代を感じました。
また今回のロダンの彫刻作品の計測について、実際に計測した作品のデータ数点を見せていただきながら、計測方法のご説明や困難だった点、テクスチャー付きとテクスチャーなしの違い、国立西洋美術館にある3つの《考える人》を計測して見えたことなどをご説明いただきました。
さらに、色々な3D計測の方法について、写真測量の歴史や文化財調査の歴史などもお話してくださり、「ほー」「へー」「えー?!」とたくさん学んだ1時間でした。
 
講演の後は、山田先生が日頃から使用している3Dスキャナで、《考える人》のレプリカをスキャンする体験を支援者のお二人にしていただきました。60作品すべての計測に寄り添った担当(筆者)でさえ、一度も手にしたことのないスキャナです。先生のアドバイスを受けながら、3D計測を体験したお二人は、自分がスキャンしている作品が、パソコンの画面上で、どんどん形になって現れてくる様子に感激しておられました。とても貴重な体験に、お二人とも大変喜んでくださいました。
 
余談ですが、山田先生によるスマホを使ったデジタル技術の披露もあり、おおいに盛り上がりました。
 
山田先生からお二人に、先生お手製の小さな3Dレプリカのプレゼントもありました!参加者のお二人に事前にお好きな作品を伺い、その作品を作ってきてくださいました。世界にひとつしかない素敵なプレゼントでした。

ロダン作品60点の3D計測をすべて終えた山田先生、現在、データ処理、3Dモデル化の作業中です。特設サイトでの公開に向け、難しい作業を続けてくださっています。完成が待ち遠しいですね!
特設サイトのコンテンツや、3Dモデルの進捗などは、今後、活動レポートでご紹介したいと思います。



 

29. プロジェクトオリジナルグッズ「文具セット」をお送りしました!

本プロジェクトオリジナルグッズの「文具セット」、マスキングテープと読むクリアファイルを先週末の便でお送りしまた。
「文具セット」コースと「にぎやか手ぬぐい&文具セット」コースにご参加くださった皆さまのお手元に届いた頃かと思います。ぜひたくさんお使いください!
 
事前にFormsでご回答くださった方には、ご希望のデザインのセットを、ご回答のなかった方には、ランダムにお選びしてお送りさせていただきました。
同封のカードの裏面には、《考える人》の作品解説を載せていますので、ぜひご覧ください。


その他の返礼品についても制作中です。
前回のレポートでは、「ブランケット」と「アクリルスタンドセット」は10月初旬の発送を予定している旨お伝えしておりましたが、制作に時間がかかっており、11月のお送りになりそうです。誠に申し訳ございません。
その他の返礼品につきましても、発送時期などがわかりましたら、また本レポートにてご報告します。

 

28. 「文具セット」の発送について

「文具セット」のマスキングテープと読むクリアファイルを今月中(9月中)にお送りします!まだデザインをお選びいただいていない方は、先日お送りしたFormsでご回答ください。ご回答のなかった方には、ランダムにお選びしてお送りさせていただきます。
 
その他の返礼品について。
「ブランケット」と「アクリルスタンド」は、10月初旬のお送りを予定しております。
「にぎやか手ぬぐい」は、現在、皆さまからいただいたイラスト、セリフを散りばめて、デザインを制作中です。完成の時期がわかりましたら、またお知らせします。
「ぬいぐるみ」は、現在、デザインサンプルの制作中です。こちらもお届けできる時期がわかりましたら、また活動レポートにてお知らせします。
「スノードーム」は、ロダン作品の3Dデータが完成してからの制作開始となります。その後、オーストリアでの制作となるため、お待たせしてしまい申し訳ありませんが、来年1月~2月頃のお届けとなりそうです。

27. 体験型コース「彫刻の埃払いを体験しよう」を開催しました!

厳しい暑さが続いていますね。皆さま、お変わりなくお過ごしでしょうか。
クラウドファンディングの返礼としてご用意いたしました体験型コース「彫刻の埃払いを体験しよう」を7月29日と8月5日の休館日に行い、各回とも、2組4名様にご参加いただきました。
 
両日とも、朝からとても暑い日でしたが、誰一人欠けることなく、体験会にお越しくださいました。休館日の美術館は、お客様がいらっしゃる開館日にはできない工事や作業、撮影、調査など、普段目にしない光景が広がります。慌ただしくスタッフや業者さんが行き交う中、体験会の参加者の皆さまは、国立西洋美術館保存修復室の邊牟木室長に続き、レクチャー会場へと向かいます。埃払いを行う場所によって動線が変わるため、レクチャーの場所も変わります。

邊牟木室長のレクチャーでは、冒頭、参加者の皆さまには自己紹介を通して、今日一緒に埃を払う仲間について知っていただきました。その後、埃とは、保存修復の考え方とは、などを丁寧にお話し、いざ実技に!


初回の7月29日は、常設展示エリア内の中庭に面した展示スペースでロダンの彫刻作品を、2回目の8月5日は19世紀ホールに展示されているロダンの大型作品の埃払いをしていただきました。
 
刷毛や掃除機の扱い方、埃払いのテクニックなどを邊牟木室長が説明しましたが、これから大切な作品に向き合う皆さん、真剣に集中して聞いておられる姿が印象的でした。
ライトで作品を照らすと積もった埃がよく見えてきます。ライトで照らす係、刷毛で埃を払いミュージアム専用クリーナーで埃を吸う係、交代しながらそれぞれの仕事をまっとうする皆さんでした。
 
ライトを当てて「わー!本当だ!埃がよく見える!」「見て、ここ、こんな風になってるんだ!」各作品20分~30分くらいの時間をかけて、じっくりしっかりときれいにしていきました。



仲良しのお友だち同士で、ご夫妻で、ロダンの素晴らしい作品と向き合いながら、様々なテーマで色々なお話を楽しそうにされている皆さんのお姿を見て、私たちスタッフもとても幸せな気持ちになりました。

そして何より、美術が大好き、国立西洋美術館が大好き、と言ってくださる皆さんのお言葉とお気持ちに感激し感謝した二日となりました。
ご参加くださった皆さま、どうもありがとうございました。

26. 「文具セット」のデザインをお選びください

今日もとても暑いですね!
「文具セット」コースと「にぎやか手ぬぐい&文具セット」コースにご参加くださった皆さまに、デザインをお選びいただくためのメールをお送りしました。
「マスキングテープ」、「読むクリアファイル」、どちらも2種類のデザインがございます。
それぞれお好きなデザインをお選びくださいませ!

メールに記載されているFormsのリンクをクリックすると、このような画面が表示されます。
「今すぐ開始」ボタンを押して、ご回答ください。
(所要時間:1分~2分)

25. にぎやか手ぬぐい《考える人》のイラスト、セリフをお待ちしております!

あっという間に7月も下旬。学校では夏休みに突入する時期ですね。
返礼品の「にぎやか手ぬぐい」にプリントさせていただく《考える人》のイラスト、セリフのご参加はお済みでしょうか?
すでに送ってくださった皆さま、ありがとうございます。想像力の豊かさと独創性に「おお!」と感嘆するイラストやセリフばかりで、わくわくしながら開封しております。
7月22日当日消印有効とさせていただいておりますが、手ぬぐいの制作は8月に始める予定ですので、22日に間に合わない!という方も、諦めずにぜひぜひお送りくださいませ。お待ちしております!

24. 返礼品「手の痕跡」展図録と常設展パスポートチケット

毎日暑いですね。返礼品の「手の痕跡」展図録と、2024年度の国立西洋美術館常設展パスポートチケットを、該当コースにご参加くださったすべてのご支援者さまへのお送りが完了しました。
まだお手元に届いていない方がいらっしゃいましたら、クラウドファンディング担当までご連絡ください。

23. 皆さま、ありがとうございました!!

国立美術館のクラウドファンディング第4弾が終了しました。たくさんの方から、たくさんのご支援をいただきました。改めて厚くお礼申し上げます。目標金額には届きませんでしたが、国立美術館のクラウドファンディング史上、もっとも多いご支援総額となったこと、そしてもっとも多くの方にご参加いただけたことは、宝物のような出来事です。ご参加くださった皆さま、ご関心をお寄せくださった皆さまに、心から感謝いたします。
振込でのご参加をご希望くださっている方々からのご支援は引き続きお受けしておりますので、お手数ですがお手続きのほど、どうぞよろしくお願いいたします。
ご支援の募集は終了しましたが、プロジェクトは続きます。ここから、「みんなの3Dロダン図鑑」の制作に入りますので、また活動レポートや国立西洋美術館のSNS等で、情報を発信していきます。これからも応援してください!!

22. たくさんご支援ありがとうございます!引き続きのご支援をお願い致します!

たくさんの方から支えていただき、500万円達成しました!本当にありがとうございます!
最終日となりましたが、引き続きのご支援をよろしくお願い致します!

21. 全作品の計測が終わりました!

6月下旬、山田先生によるロダン彫刻作品の3D計測がすべて終了しました。展示室、前庭、収蔵庫と、何度もお越しいただき行った60点の彫刻作品の計測は、とてもとても大変な作業でした。山田先生、ありがとうございました!

と言っても、3Dモデルになるのは、まだこれからです。国立西洋美術館で計測したデータを、後日3Dモデルにしていくのですが、これが難儀で時間がかかる作業なのだそうです。
 
下の写真は、収蔵庫で保管されている《国の護り(武器をとれ)(拡大作)》を3Dスキャナーで計測している様子を写したものです。この彫刻は、高さが2メートル以上ある大きな作品です。少しずつ姿が計測されていくのを見るのは非常に興味深いものです。


また、下の写真は、《青銅時代》を計測している時のものです。こちらも大きな作品です。3Dデータで見ると、まるで生きている人間に見えませんか?美しくてため息がでます。ロダンって・・・すごい・・・と思った瞬間でした。


このように山田先生により計測された3Dデータは、現在、3Dモデル化の作業が進められているところです。完成が待ち遠しいですね。

これからも活動レポートで引き続き情報を発信していきますので、お楽しみに!

20. ご支援者様が300人を超えました!

いつも国立美術館のクラウドファンディングを応援くださり誠にありがとうございます。
本日、ご支援者様が300人を超えました!多くの方にお支えいただいていることを改めて実感し、とても感動しております。おひとり、おひとりに、心からのお礼をお伝えしたいです。

目標達成までもう少しです。
残り1日半ですが、引き続きのご支援をよろしくお願いいたします!

19.山田先生のトークイベント 日程変更のお知らせ

【体験型コース:奈良県立大学山田修教授によるトークイベント「3Dデータからみるロダンの魅力」@国立西洋美術館講堂】の日程を8月24日(土)から8月17日(土)14時~15時30分に変更します。ロダン60作品の3D計測を通じて、山田先生が感じたロダンの魅力や、国立西洋美術館の3体の《考える人》の比較など、ここでしか聞くことのできないお話をお楽しみください!また当日は、レプリカを使った3Dスキャン体験、先生お手製のミニレプリカのお土産も!

18.《考える人》イラスト・セリフ募集中です!

今回のプロジェクトでは、これまでに比べ、様々な種類の返礼品をご用意していますが、参加者の皆さまと一緒に作る返礼品は、国立美術館のクラウドファンディングでは初めての試みです。
それが、「みんなで描く《考える人》にぎやか手ぬぐい」です!
このにぎやか手ぬぐいの制作のため、皆さまからのイラストを大募集しております。
 
該当コースにご参加くださった方々には、すでに応募用紙をお送りしています。少し小さな枠ですが、自由に楽しく、《考える人》を描いてみてください。絵に自信のあるお友だち、お絵描き大好きなお子さんなど、ご参加くださった方ご本人以外の方に描いていただくこともOKです。
 
絵よりもセリフを考える方が好き、という方は、《考える人》がつぶやいていそうなことを、吹き出し文字で書いて送っていただいてもOKです !
 
データでのご応募も可能です。パソコンやスマホのアプリなどで描かれる場合には、
「JPEG」、「PDF」、または「ai. (イラストレーター)」データで、クラウドファンディング担当のメールアドレスまでお送りください。(メールアドレスは、応募用紙に記載されています。)
※解像度の値は高い方が読み込みやすいです。
 
7月22日(月)当日消印有効です。奮ってご参加ください!

17.目標達成率が50%になりました!

皆さまのご支援により、目標達成率が50%になりました!ここまでご参加くださった218名の支援者の皆さまに心から感謝いたします!
残り50%、引き続きの応援をお願い致します!

16.【返礼品のご紹介】その4 オリジナルグッズ「お家やオフィスでロダン展 アクリルスタンド5種セット」

いつもクラウドファンディング「『みんなの3Dロダン図鑑』をつくろう!」を応援いただき、ありがとうございます。
 
国立西洋美術館が所蔵するロダン彫刻作品全60点を3Dデータ化し、WEBサイト「みんなの3Dロダン図鑑」での公開を目指す今回のクラウドファンディングでは、いただいたご支援へのお礼として、ご支援者さま限定のオリジナルグッズをご用意しています。
 
これまで、返礼品の文具セット(マスキングテープと読むクリアファイル)、ブランケット(《考える人》と《地獄の門》)をご紹介しました。お気に入りのグッズはございましたか?今回はお家やオフィスに置いて楽しんでいただけるアクリルスタンド5種セットをご紹介いたします。
 
国立西洋美術館の前庭には、6体の彫刻作品が常時展示されています。このうち、5つの作品がロダンによる彫刻作品です。今回は、この前庭展示作品5点、《地獄の門》、《考える人》、《カレーの市民》、《アダム》、《エヴァ》をアクリルスタンドにします!




サイズは10cm~18cmほどです。
お家やオフィスで、毎日1点ずつ展示替えしたり、5点セットで展示したり、自分なりの展示プランを作ってお楽しみください。



※画像はサンプルイメージです。デザイン・仕様が一部異なる場合がございます。
 
 
クラウドファンディングの支援募集期間は、7月2日(火)まで。
引き続き、応援をよろしくお願いします!

 

15. 山田先生によるロダン彫刻作品の3D計測 その2

前回のレポートでは、山田先生のこれまでのご活動についてお話しました。
今回のレポートでは、国立西洋美術館のロダン彫刻作品の3D計測の様子をご紹介していきます。
 
これまで山田先生は、形あるものはなんでも計測する、という姿勢でいるものの、主に日本の彫刻、仏像を中心に計測を行ってきました。

仏像の多くは木でできていますが、今回計測をお願いしているロダンの彫刻作品は、そのほとんどがブロンズ製です。木とブロンズでは、表面の質感が全然違います。今回のプロジェクトの3D計測は、LEDの光を照射し、光の反射によってデータを取得するため、表面の状態によって、計測「しやすい」、「しにくい」が変わってきます。つまり、光沢感の強いブロンズ像は、計測「しにくい」方になります。どれだけ反射の影響を抑えて計測できるかが、今回とても大きなポイントになっている、と山田先生は言います。
 
先生は、計測をする際、作品の形、質感、スキャナーが捉えにくいポイントなど、計測をしながら頭の中に記憶していきます。計測を終えたデータは、後日、その記憶と照らし合わせて3Dモデルにしていきます。当初計測とデータ処理を分業化する予定でしたが、全体のデータに統一性をもたせるため、最終的に全60作品を山田先生に計測いただくことになりました。
 
館内に展示されている作品から3D計測が始まり、収蔵庫に保管されている作品は、連続する3日間、朝から夕方までずっと収蔵庫にこもり計測していただきました。ものすごい集中力が必要になります。この3日で計測しきれなかった作品がまだあるため、また改めて機会を設けることになっています。
 
計測の立ち合いをしていて面白いな、と思ったことがあります。山田先生の相棒のスキャナーは機械なのですが、朝イチはなかなかうまくスキャンできなかったり、午後はさくさくと作業が進んだりして、「あったまってきたな」という感じがあり、まるで私たち人間のようで、とても面白かったですし、先生のスキャナーに愛着がわきました。




前庭に展示されている彫刻作品は、いずれもサイズが大きいこと、また日光のもとではLEDのスキャナーでの計測は不向きなことなどから、一眼レフカメラを使用しての写真測量となりました。夏の炎天下、そして冬の小雨降る寒さの中、山田先生の計測が行われました。




《地獄の門》と《カレーの市民》については、以前のレポートでお伝えしましたように、足場を組み、撮影を行いました。高所恐怖症ではとても厳しい環境です。山田先生は高い足場も、ものともせず、撮影に没頭されていました。やはり精神力がすごいです。


通常の鑑賞環境では、例えば《地獄の門》の上の方の奥まったところや、細部など、また《カレーの市民》や《考える人》など巨大彫刻の人物の頭の上などは、決して見ることができません。「みんなの3Dロダン図鑑」を制作することで、収蔵庫に保管されている作品を鑑賞することができるだけでなく、展示されていて目の前にあっても見ることができないポイントも鑑賞することが可能となります。

充実したコンテンツのサイトを制作できるよう、皆さまからの引き続きのご支援をお願い致します!

14. 山田先生によるロダン彫刻作品の3D計測 その1

今回のプロジェクトでは、国立西洋美術館が所蔵しているロダン彫刻作品60点を、3Dで計測、3Dアーカイブ化し、特設サイト「みんなの3Dロダン図鑑」に搭載する予定です。
この3Dデータ化と3Dモデルの作成は、文化財の活用とデジタルコンテンツを専門とする奈良県立大学の山田修教授にお願いしています。
 
初回のレポートでは、山田先生のこれまでの活動についてご紹介したいと思います。
 
山田先生は、早稲田大学理工学部の建築学科で建築を学び、建築史に興味を持ちます。卒業後は、文化財という視点で研究を進めていた東京藝術大学の大学院に進みます。フィールドワークを中心に、文化財に指定されている古い建造物の実測調査を行い、とても充実した大学院時代を送ったそうです。特に、ブータン政府協力による歴史的建造物の調査プロジェクトに参加し、多くの建造物の調査と図面作成を行った経験はとても思い出深いそうです。
 
建築の世界では、コンピューターを使うことが多かったこともあり、大学院修了後は、CGの制作会社や印刷会社に勤務します。入社後すぐのタイミングで、文化財の3D化を行う新しい部署が立ち上がり、そこで、3DやCGの技術を活かして文化財をデータで分析したり、復元のシミュレーションなどを行う事業に携わったりました。この頃、ルーヴル美術館のミロのヴィーナスの3DCG映像化も行ったそうです。ミロのヴィーナスを間近で計測できるなんて、すごいですね!
 
2011年から2016年までは東京藝術大学大学院で、文化財、主に仏像を3D計測器を用いてデジタル化しコンピューター上に表示させる技術を軸にした研究を行っていました。
この技術を使って一度デジタル化をしてしまえば、過去にその仏像がどのような姿をしていたかについて、データから想像することができるそうです。また、外側だけでなく、X線を使用して内側の構造も分析しています。

私たちが数百年、数千年前に作られた仏像を目にするとき、うっすらと、ちょこっと、色らしきものが残っているな、と思うことはありますが、作られた当初、どんな色で塗られていたのかはわかりません。でも、元素を分析すると、使用されている材料を推定することができて、色の判断ができるのだそうです。彩色再現されたデータを見ると、作られた当初はこんなに鮮やかな色をしていたのか!と驚きます。さらに、過去の調査だけでなく、3Dでの計測やそのモデル化は、これから作るお堂のどこにどうやって仏像を配置するのか、どの高さから見るとどう見えるのか、など、未来のためのシミュレーションを行うこともできると山田先生は話します。
 
山田先生は、常日頃、貴重な文化財をデータ化しているため、限られた時間と条件の中で、いかに多くの情報を効率的に得られるかを研究しながら活動を続けているそうです。今回のプロジェクトでも、収蔵庫の作品を計測していただく際、非常に短い日数で、朝から夕方までいくつもの彫刻作品を計測している姿を見て、人並み外れた集中力と体力に驚きました。また、炎天下や小雨降る前庭での撮影もとても過酷でしたが、どんな状況においても、いつもにこやかでお茶目で、この仕事に対する愛情や熱意が溢れる山田先生です。
 
今回は、そんな山田先生が、これまでの文化財の3D計測のご経験や、ロダンのブロンズ彫刻の3D計測を通して感じたロダンの魅力など、貴重なお話をしてくださるトークを返礼品としてご用意しています。特に、国立西洋美術館には、3体の《考える人》があるのですが、皆さんご存じでしょうか。1つは《地獄の門》の上部に、1つは前庭にある拡大作、もう1つは館内にある《考える人》(2024年6月現在は展示されていません)です。この3体の《考える人》を比較して感じたことなどをお話しします。実際に山田先生が普段使っている3Dスキャナーで、レプリカの計測をする体験なども予定していますので、ぜひご参加ください!参加してくださった皆さまには、山田先生お気に入りのロダン作品の先生お手製の小さな記念品も考えてくださっているそうです!

13.【返礼品のご紹介】その3 オリジナルグッズ「ブランケット」

いつもクラウドファンディング「『みんなの3Dロダン図鑑』をつくろう!」を応援いただき、ありがとうございます。
 
国立西洋美術館が所蔵するロダン彫刻作品全60点を3Dデータ化し、WEBサイト「みんなの3Dロダン図鑑」での公開を目指す今回のクラウドファンディングでは、いただいたご支援へのお礼として、ご支援者さま限定のオリジナルグッズをご用意しています。
 
今回は、「ブランケット」をご紹介いたします。
デザインは2種類あり、お好きな方をお選びいただけます。
《考える人》と《地獄の門》、どちらもインパクト強めで、目を引くこと間違いなしです!


※画像はサンプルイメージです。デザイン・仕様が一部異なる場合がございます。

ブランケットのサイズは70cm×100cm。
サイズ感は、下の写真をご参考ください。

※画像はサンプルイメージです。デザイン・仕様が一部異なる場合がございます。

これからの季節、エアコンが効きすぎていてオフィスが寒い!という方にお勧めです。
また、保存修復のレポートでも書きましたが、美術館の展示室は温湿度管理されており、寒いと感じる方もいらっしゃいますので、《地獄の門》にくるまれながら、《考える人》を背負いながら、西洋美術の名作を鑑賞してはいかがでしょうか?
小さなお子さんのお昼寝用にもぴったりです。
《考える人》ブランケット、《地獄の門》ブランケット、羽織ったり、膝にかけたり、お昼寝したり、ぜひたくさんご活用ください!


クラウドファンディングの支援募集期間は、7月2日(火)まで。
引き続き、応援をよろしくお願いします!
 

12. ご支援者数が200人に達しました!

「みんなの3Dロダン図鑑」をつくろうプロジェクト、ここまでに200人の方にご参加いただきました!
皆さまのご支援に心からお礼を申し上げます!

目標達成までがんばりますので、引き続きの応援をどうぞよろしくお願い致します。

11.【返礼品のご紹介】その2 オリジナルグッズ「読むクリアファイル」

いつもクラウドファンディング「『みんなの3Dロダン図鑑』をつくろう!」を応援いただき、ありがとうございます。
 
国立西洋美術館が所蔵するロダン彫刻作品全60点を3Dデータ化し、WEBサイト「みんなの3Dロダン図鑑」での公開を目指す今回のクラウドファンディングでは、いただいたご支援へのお礼として、ご支援者さま限定のオリジナルグッズをご用意しています。
今回は、「読むクリアファイル」をご紹介いたします。

もっか制作しているのは、見開きでロダン60作品を散りばめたクリアファイルです。
内側はダブルポケットで、ロダンに関するQ&Aを3つ掲載しています。
お手元に届きましたら、ぜひ問題を解いてみてください。
 
デザインは2種類あり、お好きな方をお選びいただけます。

読むクリアファイル【A】は、プロジェクトのキービジュアルを彷彿とさせる濃い紫の背景に、作品を散りばめたデザインです。《考える人》と《青銅時代》の大きな画像が目を引きます。


※画像はサンプルイメージです。デザイン・仕様が一部異なる場合がございます。


読むクリアファイル【B】は、薄いグレーとすみれ色の格子が可愛いデザインです。こちらは各作品名の英語表記がついています。

※画像はサンプルイメージです。デザイン・仕様が一部異なる場合がございます。


この読むクリアファイルは[文具セット]コース(5,000円)と[にぎやか手ぬぐい&文具セット]コース(10,000円)にご参加いただいた方へお届けいたします。「文具セット」は、マスキングテープと読むクリアファイル、各1点です。マスキングテープ、読むクリアファイルとも、2種類のデザインの中からお好きな方1種類をお選びいただけます。プロジェクト終了時に、該当コースの皆さまに、デザインをお選びいただくフォームをお送りしますので、読むクリアファイルは【A】でマスキングテープは【B】など、お気に入りの組み合わせを考えてみてください!


クラウドファンディングの支援募集期間は、7月2日(火)まで。
引き続き、応援をよろしくお願いします!
 

10.【返礼品のご紹介】その1 オリジナルグッズ「マスキングテープ」

いつもクラウドファンディング「『みんなの3Dロダン図鑑』をつくろう!」を応援いただき、ありがとうございます。
 
国立西洋美術館が所蔵するロダン彫刻作品全60点を3Dデータ化し、WEBサイト「みんなの3Dロダン図鑑」での公開を目指す今回のクラウドファンディングでは、いただいたご支援へのお礼として、ご支援者さま限定のオリジナルグッズをご用意しています。
今回は、その中から《考える人》オリジナルマスキングテープをご紹介いたします。
 
グッズの定番といっても過言ではない、マスキングテープ。文具グッズでありながら、丈夫で剝がしやすいため、日常のいろんな場面で活躍してくれる万能グッズですね。マスキングテープは様々なデザインのものが販売されていますし、展覧会のグッズとしても定着してきたように思います。
 
今回クラウドファンディングプロジェクトで返礼品として制作するマスキングテープは、もちろん「非売品」で「クラウドファンディング限定」のデザインです。
どんなデザインにしようか考えている時に、制作をお願いしている印刷会社さんが、テープを引くと、《考える人》が360度くるくると回転しながらずっと出てくるというのはどうでしょう?と。プロジェクトの趣旨にぴったりなアイデアで、「それいいですね!」と即決でした。
 
3D計測とデータ化をお願いしている山田先生にそのイメージをお伝えして、実際に3Dで計測した《考える人》を、色々な角度で切り取ったデータをご提供いただき、デザインが完成しました。
 
デザインは2種類です。
ひとつめのデザインはこちら。


ふたつめのデザインはこちらです。


※画像はサンプルイメージです。デザイン・仕様が一部異なる場合がございます。

このくるくる回転する《考える人》マスキングテープは、[文具セット]コース(5,000円)と[にぎやか手ぬぐい&文具セット]コース(10,000円)にご参加いただいた方へお届けいたします。「文具セット」は、マスキングテープと読むクリアファイル、各1点です。マスキングテープ、読むクリアファイルとも、2種類のデザインの中からお好きな方1種類をお選びいただけます。
 
<仕様>
長さ:10m 幅:20mm 素材:日本和紙
※上記は予告なく変更する場合がございます。ご了承ください。
 
クラウドファンディングの支援募集期間は、7月2日(火)まで。
引き続き、応援をよろしくお願いします!

9. 作品の健康寿命を延ばす大事なお仕事「保存修復」その4

ここまでは、展示室内での埃払いの作業についてお話をしました。今回は、外に出て、屋外に展示されている彫刻作品の定期的なメンテナンスについてご紹介します。
 
国立西洋美術館の前庭には、何点の彫刻作品があるか、思い出してみてください。すぐに分かった方はすごいですね!



前庭に展示されているのは、オーギュスト・ロダンの彫刻《地獄の門》、《考える人(拡大作)》、《カレーの市民》、《アダム》、《エヴァ》の5体と、エミール=アントワーヌ・ブールデルの《弓をひくヘラクレス》1体、合計6体です。いずれも大型のブロンズ彫刻です。前庭はどなたでも自由にお入りいただくことができるエリアなので、彫刻作品だけ鑑賞する方もいらっしゃいますし、《考える人》の前で同じポーズをとって記念撮影をする姿もよく目にします。

これらの作品は恒常的に屋外に展示されているため、常に直射日光、風雨や環境汚染物質にさらされています。ゆえに、屋外彫刻は屋内に展示されている彫刻作品と比べ、劣化が早く、その度合いも著しいそうです。
 
国立西洋美術館は、東京の上野公園の敷地内にあるため、風が強い日には、公園の砂が飛んできます。彫刻作品には、表面保護ワックスが塗ってありますが、この砂が彫刻表面の保護ワックス層を少しずつ削っていき、あらわになった地金と、水(酸性雨など)や酸素、排気ガスなど環境汚染物質で化学反応が起こり、彫刻の表面に錆が発生します。そのまま放置していると、汚れと砂と錆が癒着してしまい、簡単には除去することができなくなってしまうのです。
 
そこで、前庭の彫刻作品には定期的なメンテナンスを施します。作品の大きさや劣化度合いを考慮しながら、各作品2~3年に1度のペースで処置できるよう、ローテーションを組んでメンテナンス作業を行っています。
 
メンテナンス作業は、外部の彫刻保存修復家に依頼し、場合によっては国立西洋美術館の保存修復室長の邊牟木さんもお手伝いをして進めます。前庭の彫刻作品は、いずれも大型のため、作品の周囲に足場を組んでの高所作業が必要です。まずは汚れや錆を落とします。クルミの殻の粉、桃の種の粉など、やわらかいものを使用して、表面を傷つけないように落としていきます。水で洗い流したら、表面を乾燥させます。表面が乾いたら、顔料を入れたワックスを塗って、バーナーで表面を焼きます。

この「バーナーで焼く」というのは、ワックスを均一にならし、定着させるために表面をあぶることだそうです。ワックスを塗るだけでもコーティングはできますが、ワックスを表面に均一に伸ばし、金属の細かい気泡内にまで浸透させるには、焼く(熱をかける)のがいい方法です。また、冬だと彫刻が冷え切っていてなかなか温まらず時間がかかるため、メンテナンス作業は暑い時期の方がよいそうです。この「バーナーで焼く」というひと手間を省いてしまうと、ワックスが簡単に取れてしまい、錆の進行が早まります。また、コーティングの下で錆が広がってしまうため、コーティングの固着が強すぎて落としにくいのもダメ。現在は、酸素は通すが水は通さないものを使っていますが、取れやすくなったり、砂や夏の日差しで落ちてしまったりコーティング選びも難しいそうです。



ちなみに、屋内の彫刻について、以前はワックスを焼かずに、塗って磨いているだけでしたが、近年は塗った後に、ヒートエアガン(=ヘアードライヤーみたいな形をしていて、かなり高温=500度以上の熱風をだすもの)でワックスを溶かして均一に伸ばしています。こちらの方が、やはり、余計なワックスが固まることなく美しく仕上がります。室内で火を使うと危ないため、室内彫刻にはヒートエアガンを使用、屋外でヒートエアガンで熱しても風などの影響であまり彫刻表面が温まらないのでバーナーを使用、といった具合に、場所によって道具を変えています。

定期メンテナンスと言っても、使う材料や素材に対する細かな配慮と、(暑さの中での!)いくつものステップを経る作業により、私たちはいつも良好な状態の作品を鑑賞することができていたのですね。
 
定期メンテナンスの他に、日常的なケアも行います。邊牟木さんが前庭の作品を見に行き、簡単な埃払いや部分的な表面ワックス塗布などを時々行っていますが、足場の問題や、休館日の前庭での取材・撮影、お天気などにより、なかなか頻繁には行うことができず、課題のひとつだそうです。
ちなみに、鳥の落としものもたまにあるそうで、そんな時は雨が流してくれるのを待ちつつ、雨が降っても落ちない場合には、邊牟木さんが除去作業を行っています。
 
作品の健康寿命を延ばす大事なお仕事、「保存修復」についてのレポートは、いかがでしたでしょうか。来館者の皆さまに快適な鑑賞環境をご提供するため、また、過去から受け継いだ大切な芸術作品を未来に残すため、美術館では日々様々な人が様々な仕事をしています。次に美術館にお越しになる時には、これまでとは違った目線で、作品を見ていただけるかもしれませんね。

8. 作品の健康寿命を延ばす大事なお仕事「保存修復」その3

今回は、展示作品の定期点検と埃払いの作業について、詳しくご紹介します。

突然ですが、国立西洋美術館の保存修復室長の邊牟木さんは、金属の保存修復を専門としています。
そこで、指輪と彫刻の状態検査と埃払いは邊牟木さんが担当しています。
彫刻は、月に一度、屋内に展示されているすべての作品の状態をLEDハンディライトで照らして、新たな傷などがないか入念にチェックしてから、埃払いをしています。
指輪は展示ケース内に入っていて埃や新たな傷がつくこともないため、ケースの外から目視で状態確認をし、必要な際には作業を行います。
絵画の場合は作品・額縁ともに、LEDハンディライトで照らしながら、新たな亀裂、浮き上がり、剥落などがないか丁寧にチェックして、状態調書に手書きで記録します。
状態調書に状態を記録した後、額縁の埃払いを行います。


作業に使う道具は、数種類の異なるサイズ・形状の天然素材の柔らかい刷毛です。
絵画の額縁も彫刻も、刷毛で上から下へやさしく表面を撫で、埃を払います。

彫刻には、「HEPAフィルター付きのバックパック型ミュージアム専用掃除機」を使います。「HEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filter)」は、埃や花粉、ウイルスなど、とても細かい粒子を集め捕らえることができるフィルターのことです。排気が綺麗なのがこの専用掃除機の特徴とのこと。



この専用掃除機を背負い、払った刷毛の先端が来る位置に掃除機の吸引口をスタンバイさせて埃を吸っていきます。バックパック型だと両手が空くため、掃除機を手に持った時のように作品に当たる可能性が極めて低くなり、作品の安全も確保できるという利点もあるそうです。まるでゴーストバスターズのようでカッコイイですね!
 
一方、絵画は掃除機の吸引ホースが絵画の表面にあたってしまうと作品を傷つけてしまうため、掃除機は使用しないそうです。額縁に積もった汚れと埃を床に落とすので、埃払いの後は、床のお掃除も行います。
 
展示室での埃払いが終わると、報告書を作成し、保存修復室で保管します。報告書には、埃払いをした作品のリスト、各作品の汚れや埃の蓄積の具合を記します。また、展示室全体の埃の蓄積程度を総括し、特筆すべき状態の作品画像と注意事項(絵画層や額縁表面塗膜の浮き上がりなど)を付けて報告します。これらの情報をフル活用し、保存修復室の職員が早めに応急処置を施したり、本格処置が必要と判断した場合は保存修復計画に加えたりしています。
 
日頃からの細やかなケアや観察により、作品の健康寿命が延びるということがよくわかりますね。
 
こうした作業は来館者の私たちが目にすることはありませんが、なんと、今回のクラウドファンディングプロジェクトでは、この彫刻の埃払いを体験できる支援コースをご用意しました!実際の彫刻作品の埃を刷毛で払ったり、専用の掃除機を背負ったり、彫刻の修復についてのお話を聞いたり、貴重な体験ができる2時間です。楽しみですね。
 
次回は、屋外彫刻のメンテナンスについてご紹介します。

7. 作品の健康寿命を延ばす大事なお仕事「保存修復」その2

前回は、美術館のスタッフがみんなで作品を守っているというお話をしました。今回のレポートでは、「保存修復」のお仕事を深堀りしていきます。
 
国立西洋美術館が所蔵する作品は、館内での展示や他館への貸し出し、調査研究や教育のために使うなど、色々な形で活用されています。作品をより良い状態で保管し、活用するために、日ごろからこまめなケアをする「予防保存」の概念を優先し、作品の管理を行っています。
 
では、「予防保存」とは具体的に何をするのでしょうか。
まず、作品が劣化する原因として、どんなものがあるか、想像してみましょう。
いくつか思いつきましたか?
 
主なものとして、温度・熱、湿度・水分、空気汚染、自然光や照明などの光、虫や菌などの生物、振動や衝撃、災害や破壊行為などです。国立西洋美術館では、これらの劣化要因をできる限り排除するため、建物の専門職員(世界遺産を守る大事な部署です!)、保存科学室、建物管理をお願いしている業者さんなどが協同して、作品のある展示室や収蔵庫、保存修復室などの周辺環境を適切に調整したり管理したりしています。よく、展示室って寒い!というお声を耳にしますが、これは、上述の理由で企画展示室では室温を21℃(7月~9月の夏季は23℃)に、相対湿度53%をほぼ一定に保っているからです。夏は特に冷えているように感じますので、羽織るものをお持ちになってご来館くださいませ!(ちなみに、常設展示室でもこの設定を基本にしていますが、季節によってもう少し幅を持たせているそうです。)



さて、劣化原因を極力減らして、作品に対して適正な環境が作られました。それでも作品は日々展示されることで、少しずつ痛んでいきます。ここで保存修復室の出番です。
国立西洋美術館の常設展示エリアには、絵画作品が約150点、指輪のコレクションが約17点、彫刻作品が約20点、展示されています。お客様のいない休館日に、展示作品の状態調査と絵画額縁と彫刻の埃払いを、月に1回の頻度で行います。定期的な作品の点検は、作品の劣化部分の経過観察に加え、新たな劣化の早期発見、早期治療に繋がります。また、こまめに汚れや埃を取り除くことで、大がかりな保存修復処置を施すことなく展示できる年月を延ばすことができるのです。
 
ちなみに、埃のもとは、何だと思いますか?
 
実は、人の衣服などから抜け落ちる繊維、人の皮膚のかけら、フケ、カビ、細菌などの集合体なのだそうです。埃が溜まっていると、それをエサとする虫が寄ってきたり、そこに根を生やしたカビが老廃物として出す色素や酸により、作品が劣化してしまうため、作品や床の埃を除去することは、とても大切なのですね。


次回は、この定期点検と埃払いの作業について、さらに詳しくご紹介します!お楽しみに。

6. 作品の健康寿命を延ばす大事なお仕事「保存修復」その1

皆さんは、「保存修復」という言葉を聞いたことがありますか?
「修復」は聞いたことがあるけれど、「保存修復」は聞いたことがないな、という印象をお持ちになるでしょうか。本プロジェクトにも非常にかかわりのある「保存修復」というお仕事について、国立西洋美術館保存修復室長の邊牟木(へむき)さんにお話を聞きましたので、数回にわけてご紹介します。
 
皆さんは、病気や怪我をした時、どうしますか?多くの方は、病院に行き、お医者さんに診てもらい、検査を受けたり、適切な治療を受けたり、時には手術を受けたりすることと思います。では、病気や怪我をしないために、気を付けていることはありますか?筆者は、定期的に健康診断を受けたり、こまめに掃除をして住まいを清潔に保ったり、日常的な健康管理を心がけています。
 
実は、美術作品も同じで、悪くなったり、痛んだりしたら直す、つまり「修復」すればよい、のではありません。私たちが自分の体をメンテナンスするように、作品が悪くなったり、痛んだりしないように、普段から作品の健康を維持することがとても重要です。貴重な文化財を後世にしっかりとよい状態で残せるよう、いかにして作品の健康寿命を延ばすか、日々研究し、作品と向き合っているのが保存修復家の皆さんです。西洋美術館では、このような「予防保存」の概念による「保存修復」を重要視しているそうです。


国立西洋美術館には、国立美術館の中で唯一、「保存修復室」と「保存科学室」があります。
「保存科学」のお仕事については、また別のレポートで詳しくご紹介しますが、技法や構造などを研究し、作品がいつ、どうやって、どこで作られたのかなどを明らかにしたり、作品が痛んだら、何が問題だったのか、温湿度などの環境なのか、使われている材質なのかなど原因を調べ突き止めたり、科学的な手法で作品を調査研究、保存するお仕事です。また、館内にトラップをまいて虫の侵入や発生を調査することで、作品に被害が生じる前に対処できるようにしています。常設展示の中心をなす絵画作品は、木やカンヴァスや布など、有機物から構成されているため、虫による被害(食害、糞害など)は大きいのです。地道な研究と対策で、作品が守られているのですね!
 
さらに、警備さんや看視員さんも、毎日展示作品に細かく目配りしてくださっています。学芸員や保存修復家は、展示室に常駐して作品を守ることはできません。しかし、看視員さんが週に1回、「接触報告書」を提出してくださいます。例えば、鑑賞者が作品に触れてしまった時に、何日の何時に何歳くらいの方がどの作品のどの部分をどう触ったか、などが細かく記されています。このレポートのおかげで、学芸員や保存修復家は、展示室内の作品の状態を把握することができます。
 
このように、美術館で働くみんなの力で作品を守っているのですね。
次回のレポートでは、「保存修復」のお仕事について、詳しくご紹介します!

5. 《考える人》イラスト応募用紙をお送りします。

桜、ツツジ、ハナミズキ、チューリップ。季節はすっかり春ですね!皆さま、いかがお過ごしですか?
 
さて、「みんなで描く《考える人》にぎやか手ぬぐい」は、クラウドファンディングにご参加くださった皆さまに描いていただいた《考える人》を散りばめて作る、プロジェクトオリジナル手ぬぐいです。
 
下記の「オリジナルグッズコース」にご参加くださった皆さまには、《考える人》を描いていただく応募用紙を来週中(4/22~4/26)にお送りします。
① にぎやか手ぬぐい&文具セット
②《考える人》ぬいぐるみ(小)
③《考える人》または《地獄の門》ブランケット
④ お家やオフィスでロダン展 アクリルスタンド5種セット
⑤《考える人》ぬいぐるみ(大)
⑥ オリジナルスノードーム
 
手ぬぐいの出来上がりサイズは約35cm×100cmです。最終的に、イラストは一色で仕上げるため、イラストを描いていただく時点ではどんな色でも大丈夫ですが、墨色や薄い色は再現できないので避けてくださいませ。また、細い線は再現できないため、ペン先が2mm以上のペンで、あるいは線が2mm以上の太さになるように描いてください。
7cm×7cmの枠内にめいっぱい描きこんでいただくことをお勧めします!
 
応募用紙への手描き以外で、例えばパソコンやスマホのアプリで描かれる場合には、「JPEG」、「PDF」、または「ai. (イラストレーター)」データで作成いただき、クラウドファンディング担当までお送りください。(メールアドレスは応募用紙に記載されています。)解像度の値は高い方が読み込みやすいです。
 
参加くださったご本人でなくても、お子さまやご友人など、我こそは!と手を挙げてくださる方に描いていただくことも大歓迎です。これから大型連休がやってきますので、ぜひお休みを利用して、楽しくイラストを描いていただけますと嬉しいです。
 
イラストはちょっと苦手・・・という方は、想像をめぐらせて《考える人》のセリフを吹き出し文字で書いて送っていただいてもOKです!
 
これから該当コースにご参加くださる方については、順次、応募用紙をお送りします。
 
応募期限は【7/22(月)】(※郵送の場合、当日消印有効)です!皆さまのご応募をお待ちしております。
(※応募数が多く、手ぬぐいに収まりきらない場合には、国立西洋美術館の学芸員が選定させていただきます。)

4. 上野公園の桜

上野公園の桜が見ごろを迎え、毎日多くの方でにぎわっています。
国立西洋美術館は東京の上野公園の中にあります。上野公園は国立西洋美術館を始め、東京都美術館、上野の森美術館、東京国立博物館、国立科学博物館、上野動物園、東京文化会館とたくさんの文化施設が集まっていますが、桜の名所として、とても有名ですね。台東区のホームページによると、約400年前に、寛永寺を創建した天海僧正が吉野山から桜を移植させ、現在では上野公園一帯には約1200本の桜があるそうです。
今週末は、上野公園でお花見&ロダン作品鑑賞散歩、いかがですか?

 

3. 常設展の中のロダン彫刻

クラウドファンディングにご参加くださった方の中には、返礼品の国立西洋美術館常設展パスポートチケットがお手元に届いた方もいらっしゃるかと思います。
機会がございましたら、ぜひ展示されているロダンの彫刻作品をご覧にお越しください。
2024年度のパスポートチケット、表面は、ポール・シニャック《サン=トロぺの港》(部分)をあしらっています。たくさんの色が使われていてとても綺麗です。じーっと見ていると、なんだか旅に出たくなるような。。。


ロダンの彫刻作品は、前庭と19世紀ホールにも展示されています。
前庭だけでなく、19世紀ホールも、どなたでも無料でご鑑賞いただけるエリアですので、上野公園近辺にお越しの際は、ぜひお気軽にお立ち寄りくださいませ。

2. 足場を組んでの計測

2月中旬の晴れた日、国立西洋美術館の前庭に、巨大な足場が組まれました。前を通ってご覧になった方はいらっしゃるでしょうか?


前庭のロダン彫刻作品のうち、《地獄の門》と《カレーの市民》の2点は、とても大きく、脚立では3D計測ができないため、専門の業者さんに依頼をして、足場を組んでいただきました。足場を組んだ日は、2月というのに快晴で暖かく、足場組日和(?)でした!
ただ、3Dの計測(撮影)においては、あまり晴れてしまうと影ができてしまうので、曇っている方が良いのだそうです。
さて、計測本番はどんなお天気だったのでしょうか。それはまた今度、お話ししますね。

足場の上から見る作品は、こんな感じです。

《地獄の門》の上方には、小さな《考える人》がいます。その上には、無数の顔・顔・顔・・・骸骨も?!
背後にも、複数の人の体が。下から見ているとわからない奥行きにも驚かされます。
《カレーの市民》は、《地獄の門》ほどの高さはありませんが、高いところを近距離で見ることはできません。ひとりひとりの表情は、下から見上げる時と、上から見る時では、少し異なるように感じました。人間の感情を彫刻で表現するだけでも難しいように思いますが、ロダンの彫刻を見ると、まるで生きている人に対峙しているように感じて圧倒されます。

3Dでは、いったいどんなふうに見えるようになるのでしょうか。楽しみですね。

1. 第4弾が始まりました!

「国立美術館のクラウドファンディング第4弾 国立西洋美術館のロダン彫刻全作品の3Dデータが閲覧できるWEBサイト「みんなの3Dロダン図鑑」をつくろう!」が本日スタートしました。
国立美術館では、クラウドファンディング第1弾プロジェクトとして、2019年に「国立西洋美術館所蔵クロード・モネ作《睡蓮 柳の反映》のデジタル推定復元プロジェクト」を行い、参加者総数348名、支援総額3,642,000円、目標達成率121%で終了しました。その後、2020年に第2弾プロジェクト「国立工芸館 石川移転開館記念事業 12人の工芸・美術作家による新作制作プロジェクト!」(参加者総数137名、支援総額3,926,000円、目標達成率130%で終了)、第3弾プロジェクト「国立映画アーカイブ 磁気テープの映画遺産を救え!『わが映画人生』デジタルファイル化プロジェクト」(参加者総数257名、支援総額5,442,000円、目標達成率108%で終了)を行いました。ご支援くださった皆さま、ありがとうございました!
※詳しい内容は、「過去のプロジェクト」でご覧いただけます。
 
第4弾の今回は、舞台を再び国立西洋美術館に移し、コレクションの中でも人気が高いフランスの彫刻家オーギュスト・ロダン(1840-1917年)の彫刻作品60点を、広く多くの皆さまに見ていただくため、どなたでもアクセスできるwebサイト「みんなの3Dロダン図鑑」を制作するプロジェクトです。
本プロジェクトでは、ロダンの彫刻作品を、平面写真ではなく、「3D」で計測・データ化し、「みんなの3Dロダン図鑑」内で3Dモデルを公開することを目指します。
 
詳細は「プロジェクト概要」ページに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
 
皆さまのご支援・ご参加をお願いいたします。
  • 2024/07/02

    谷川シンイチ さん

    dummy
    ボオドレエル悪の華を表現した地獄の門。パリのロダン美術館で見たあの感激が書斎で楽しめる様になるとは。
  • 2024/07/02

    石井輝昭 さん

    dummy
    最終日に偶然見つけました。
    微力ながら応援させて頂きます。
  • 2024/07/02

    古牧諒大・古牧篤人 さん

    dummy
    西美が大好きです。いつも応援しています。がんばってください。
  • 2024/07/02

    グッピー さん

    dummy
    遠くに住んでいるためなかなか訪れることはできませんが、以前訪れた際は大変感激しました。
    すべての人に開かれた美術館という取り組みに賛同し、ささやかではありますが応援させていただきます。
    完成を楽しみにしています!
  • 2024/07/02

    通りすがりの蕎麦すすり さん

    dummy
    貴重な作品の数々が倉庫に眠ったままなんて、勿体ない!!作品達に光を当てるのはもちろん、なかなか美術館に行けない人達にとっても良い企画だと思います。今後も美術がより身近に感じられるような企画・活動を期待しています。
  • 2024/06/30

    まち さん

    dummy
    国立西洋美術館にこんなにたくさんのロダン作品が所蔵されていることは知りませんでした。また、観に行きます。
  • 2024/06/30

    匿名希望 さん

    dummy
    国立西洋美術館で見た企画展が、私が美術に興味をもったきっかけの一つでした。その後もここの常設展や企画展になんども行き、美術がもっと好きになりました。
    今回のプロジェクトはとても良いプロジェクトで、ぜひ実現して欲しいと思ったので微力ではありますが支援させていただきました。
  • 2024/06/30

    いのっち さん

    dummy
    3Dロダン図鑑が出来上がるのを楽しみにしています。
  • 2024/06/30

    オオイワ ノリユキ さん

    dummy
    本美術クラウドファンディングを初めて支援させていただきました。最近偶然ロダンに興味を持っていたら、出会いました。
    彫刻や銅像は通常の展示でも見えない箇所が出てくるので、このような形で見れるようになるのは面白い企画だと思いました。
  • 2024/06/30

    匿名 さん

    dummy
    晩秋のイチョウの中で、ライトに浮かぶロダンは趣があります。
  • 2024/06/29

    増田和子 さん

    dummy
    頑張ってください!応援してます!
  • 2024/06/29

    匿名 さん

    dummy
    素晴らしい作品を身近に鑑賞できる機会が増える事はこの先の文化を守っていく事だと思います
    応援しています
  • 2024/06/28

    匿名 さん

    dummy
    20年くらい前に見たロダン展が素晴らしくて忘れられません。ぜひまたやってほしいです。

    今の技術を活かした3D図鑑とても楽しみです。
  • 2024/06/28

    玉川 さん

    dummy
    ロダンの彫刻の、美しさや、内面にチラリと見える人間らしさが好きです。
    応援しています。
  • 2024/06/27

    匿名 さん

    dummy
    少額ですが寄付させていただきます
  • 2024/06/26

    tera mae さん

    dummy
    3D図鑑で予習してから美術館を訪れると、作品がより身近なものになりそうですね。完成が楽しみです。
  • 2024/06/26

    おみ さん

    dummy
    大好きな西洋美術館の素敵な取り組みを些少ながら応援できればと思いました。
    様々な角度から見る事ができる3Dの彫刻を楽しみにしています。
    プロジェクトの成功をお祈りしています。
  • 2024/06/26

    岡 康次郎 さん

    dummy
    昔、私が30代のころ60代の母とパリを訪れたたことがあります。ホテルの近く、ラスパイユ通りに屹立する巨大な「バルザック像」を偶然見かけ、親子ともども大感激しました。今はその時の母の年齢をはるかに超えてしまい、8年前に母も97歳で旅だってしまいましたが、国立西洋美術館でロダンのバルザック像を見るたびになつかしい母とのヨーロッパ旅行を思い出しています。
  • 2024/06/19

    gm300 さん

    dummy
    今やあちら、こちらにある「考える人」 3Dプリントで増えて、何を考えるべきなのか気がついてもらおう!
  • 2024/06/19

    今井キマリ さん

    dummy
    新しいと古いが丁度よく、織りなしたプロジェクト。絶対勉強になる。実現楽しみです!
  • 2024/06/09

    千葉 護 さん

    dummy
    「3Dロダン図鑑」今からワクワクしますね、素敵な取り組みです。少しでも応援できたらと思います。訪問すると常設展の作品や館内の雰囲気に心が癒されます。今後の活動にも期待しています。
  • 2024/06/01

    原 みどり さん

    dummy
    ロダンは私の好きな彫刻家の1人です。パリのロダン美術館へは何度も足を運び、ロダンの世界を堪能しました。
    今回のこのプロジェクトの成功を祈っています。
  • 2024/05/25

    匿名 さん

    dummy
    デスクに考える人の消しゴムを置いています。ふと目が行くと、一緒に考えてくれている仲間がいるような気持ちになります。3Dの図鑑楽しみにしています。
  • 2024/05/24

    上田 さん

    dummy
    西美の皆様、国立美術館寄付担当の皆様のチャレンジを陰ながら応援しています!
  • 2024/05/21

    匿名 さん

    dummy
    大型彫像は全方向の鑑賞が困難です。3D映像と質感の伝わり方に期待しています。
    前庭の彫像や常設展示コーナーを眺めるのが大好きです。
    すてきなプロジェクトが大成功となりますように!
  • 2024/05/14

    匿名 さん

    dummy
    関東から石川県に引っ越ししてきました。
    WEBサイトで閲覧できるのはとっても嬉しいことです!私のための企画⁉︎なんて思ってしまいました!遠方から応援しています。楽しみです♪
  • 2024/05/02

    中村久仁子 さん

    dummy
    取り組みを応援しています!
  • 2024/04/30

    佐々木高明 さん

    dummy
    クラウドファンディングのお知らせありがとうございました。
    早速寄附申し込みしました。

    今回のプロジェクトの成功をお祈りしております。
  • 2024/04/30

    匿名 さん

    dummy
    素晴らしい事業です。
    子供や孫の世代に感謝されるでしょう!
  • 2024/04/30

    匿名希望 さん

    dummy
    地獄の門の上の方がどうなっているのかずっと気になっていました。サイト完成が楽しみです。
  • 2024/04/29

    まどか さん

    dummy
    都内の中学生です。いつも美術館での学びの場を開放してくださり、ありがとうございます。
    ぜひ応援をしたいと思い、この度クラウドファンティングに参加させて頂きました。
    「みんなの3Dロダン図鑑」、楽しみにしています!
  • 2024/04/24

    沓澤 良成 さん

    dummy
    日本の美術館が保管して埋もれている全ての美術品を後世に伝えるために良い取り組みです。これからも応援します。
  • 2024/04/21

    倉重 千絵 さん

    dummy
    子供の大好きなロダンの彫刻です。来られない方も見られるようになるのは素晴らしい取り組みだと思います。ファンが増えたら良いです。
  • 2024/04/16

    花房 薫 さん

    dummy
    30代の頃から出張で広島から上京の際には、必ず立ち寄っていた国立西洋美術館。前庭にあるロダンの彫刻をよく撮影していました。最近は、あまり上京することがなく、特別展のニュースを雑誌やSNSで見るぐらいなので、懐かしくて「3Dロダン図鑑」のクラウドファンディングに参加しました。一日も早い目標金額の達成を祈っています。
  • 2024/04/15

    井後由香 さん

    dummy
    美術館は観るだけではなく、次の世代へ修復し、地震、火災などで消滅を避ける為に3Dで記録を残して分散して地方へ保存することも使命だと思います。
  • 2024/04/09

    松方 ロダン さん

    dummy
    些少ですが寄付させて貰います。
  • 2024/04/03

    小倉淳史 さん

    dummy
    応援してます!
  • 2024/04/02

    平野一幸 さん

    dummy
    学生時代にデザインを学んでいたころ、よく足を運んでいましたので、3Dで鑑賞できることが大変楽しみです。
  • 2024/04/01

    向山裕子 さん

    dummy
    上野公園口から降りると右手にロダンの作品が出迎えてくれます!他館に行くときにも挨拶をしながら通る親しみ深い作品です。でもよ~く観るとあり得ないポーズや心情が読み取れる身体表現奥深いです!
  • 2024/03/31

    木越 純 さん

    dummy
    素晴らしい取り組みです。公開が今から楽しみです。
  • 2024/03/27

    藤原良司 さん

    dummy
    1年に1度くらいしか西洋美術館を訪れることができないため、WEBで閲覧できるようになることは大変に嬉しいことです。
  • 2024/03/27

    yukakoba さん

    dummy
    今後も西洋美術館の様々な取り組みに期待しています!
  • 2024/03/27

    矢作川support さん

    dummy
    「考える人」~「P-D-C-A」
    DX時代なんですね❦
  • 2024/03/26

    華美 さん

    dummy
    見るのも触るのも”本物”がいちばんですが、もしもその”本物”が消えてしまったら...思い出の中の”本物”も、いつかは思い出の持ち主と一緒に消えてしまう。それはとても悲しいことなので、デジタルアーカイブ、ぜひ作ってください。
  • 2024/03/21

    夕希 さん

    dummy
    西洋美術館には6000点もの所蔵作品があること、そして目に触れるのが200点というのを初めて知りました!
    今回はロダンの60点の彫刻の、3D図鑑作成クラウドファンディングですね。
    多くの貴重な作品が誰でも自由に見ることができる、素晴らしい取り組みだと思います。
    そして【その先の所蔵物の在り方についても考える】この一文で支援を決めました。応援しています!
  • 2024/03/20

    仁科麻由子 さん

    dummy
    国立西洋美術館に行った時には、できるだけ常設展も見ます。そして、必ずロダンの彫刻をメインに見てます。毎回、作品の美しさに見惚れてます。なので、今回のプロジェクトを、ささやかですが支援したい気持ちを表せて、嬉しく思います。
  • 2024/03/20

    REI さん

    dummy
    国立西洋美術館が大好きです。普段見られないロダンの作品が見たい!応援していています。
  • 2024/03/19

    井口泰 さん

    dummy
    徳島の大塚国際美術館にて10年以上にわたりボランティアガイドを務めています。このボランティアで西洋美術史を通じて世界の歴史を面白く学べることを知りました。微力ながら日本の芸術文化の向上のお役に立てれば幸いです。
  • 2024/03/19

    うすいよしえ さん

    dummy
    美術の教科書で子どもの頃から見ていた「考える人」。彼を知らない日本人はきっといないんじゃないかと思うのですが、でも、ちゃんと知っている人は少ないのでは…?私がその1人です。
    遠い昔、遠い国で作られた彼のことを知る機会をいただけたことに感謝です。3Dになった彼を隅から隅まで見てみたいです!!
  • 2024/03/16

    さかいめぐみ さん

    dummy
    楽しみにしています!
  • 2024/03/15

    ヤマギシ さん

    dummy
    渡辺晋輔さん、がんばって❗
  • 2024/03/15

    清水 公陽 さん

    dummy
    国にももっと美術館、博物館にお金を出してほしいですが、取りあえず協力させていただきます。
  • 2024/03/14

    にょみ さん

    dummy
    3D図鑑のひとつに関われて嬉しい!作るのは大変だけど応援します!
  • 2024/03/12

    あんバターサンド さん

    dummy
    図鑑が完成したら考える人の3Dモデルを日がな愛でまわしたいです。ぬいぐるみも楽しみ!
  • 2024/03/11

    吉野 唯史 さん

    dummy
    ロダンの素晴らしい作品をデジタル技術を通して鑑賞出来ることを期待いたします。
  • 2024/03/11

    坂井建一郎 さん

    dummy
    西美大好き。もちろん全力応援。
  • 2024/03/11

    ゆうた さん

    dummy
    「みんなの3D図鑑」楽しみにしています
  • 2024/03/07

    KYOKO さん

    dummy
    完成を楽しみにしています。
  • 2024/03/07

    諏訪秀一 さん

    dummy
    みんなで見られるロダン!期待してます!

支援者の皆さま

国立美術館は、クラウドファンディングにご参加くださった皆さまに、心より感謝いたします!!!

支援者の皆さま

猪嶋 利昭 様, 荒井 直久 様, 山野 俊治 様, 波多 忠太 様, 山我 雄樹 様, 廣安 ゆきみ 様, 窪田 大典 様, 山田 隼大 様, 諏訪 秀一 様, 小林 京子 様, 合原 秀樹 様, 丸岡 太 様, 溝口 善智 様, 山田 義明 様・真樹子 様, 穴水 秀樹 様, 野口 真美 様, ゆうた 様, 伊東 真生 様, 坂井 建一郎 様, 村山 志保 様, 吉野 唯史 様, 鎌谷 智子 様, 緒方 由美子 様, 国本さやちの 様, 鳥羽 裕介 様, 飯島 信二 様, 根木 昭彦 様, 柴田 如美 様, 福田 晶子 様, 河合 賢二 様, 中川 有子 様, 清水 公陽 様, 山岸 正和 様, 原 さつき 様, 山中 孝太郎 様, 松野 哲郎 様, 小田 敦弘 様・小田 さつき 様, ポッキー 様, Eri Aida 様, 阪井 恵 様, 牧野 裕子 様, 川上 美奈子 様, 魚 実樹 様, 井口 泰 様, 島田 雛 様, 和田 泰典 様, 高松 礼 様, 仁科 麻由子 様, 松山 洋子 様, てらさんふぁみ 様, 近藤 智子 様, 夕希 様, 平野 一幸 様, 鎌田 誠 様, 新海 正浩 様, 市嶋 英晃 様, 柿沼 威司 様, 伊藤 圭一 様, 小野 進之介 様, 藤原 良司 様, 井口 みを 様, 井口 つくし 様, 大槻 真道 様, 中山 聡 様・中山 陽子 様, 竹本 健一 様, Misa Ohyori 様, 松方 雪雄 様・ひとみ 様, 向山 裕子 様, 木越 純 様, 吉田 孝敏 様, 湯浅 真由美 様, 岩田 なお子 様, 松浦 健 様, 山本 多嘉子 様, 横山 眞紀子 様, のりすけ 様, 冨田 三美 様, 西前 仁美 様, 渡邊 譲治 様, 坪井 弘毅 様, 木村 康紀 様, 小笠原 隆夫 様, 山内 惠理香 様, 針谷 千賀子 様, 癸生川 心 様, 阿部 大樹 様, 山方 亮 様, 井後 由香 様, 篭谷 凌平 様, 加藤 雅彦 様・友紀子 様, 田島 啓子 様, 冠城 毅 様, 東 恵 様, 大塚 大 様, 倉重 千絵 様・倉重 野瑛 様, 北川村「モネの庭」マルモッタン 様, 花房 薫 様, 佐久間 由季 様, 沓澤 良成 様, 成田 博志 様, 山本 瑞貴 様, 緒方 亜希子 様, まどか 様, おがファミリー 様, 間宮 悠紀雄 様, 石塚 卓 様, 槍崎 可南子 様, 佐々木 高明 様, 寺西 真里 様, 澁谷 亮治 様,小川 佳子 様,齋藤 正博 様, 越智 雅史 様, 中村 久仁子 様, 松本 美知代 様, 大塚 亮 様, 梅ノ木文化計畫 様, 金子 良治 様, 中里 匡子 様, 山口 潤 様, 石川 春江 様, 後井 彩 様, 菊地 仁美 様, 上田 和輝 様, 中澤 文逹 様, 蓑輪 浩祐 様, 熊谷 浩輝 様, つもたも 様, 佐藤 隆 様, 藤森 美來 様, 内山 みどり 様, 小寺 祐貴 様・桂香 様・莉理花 様, 佐藤 希帆子 様, 佐藤 秀樹 様・亜佐子 様, 千葉 護 様, 坂口 晶江 様・優佳 様・美智 様, 林 杏香 様, 中澤 優花 様, 山田 優 様, 今井 キマリ 様, 千田 房子 様, 橘川 あゆみ 様, 髙松 宏之 様, 瀧本 健二 様, 阿部 佳子 様, 池田 麻美子 様, 高松 恵美子 様, 木内 隆史 様, 布施 優子 様, 中西 尚代 様, 岡 康次郎 様, 當山 まゆ 様, 松方 岩雄 様, 金子 真紀 様, 満岡 亮亘 様・千春 様, 村田 昭吾 様, 中本 洋介 様, 寺前 典子 様, 田口 美也子 様, HORIKOSHI 様, 小山 葉月 様, 持留 宗一郞 様, 青木 早苗 様, 井内 悠太 様, 平野 高明 様, 遠山 秀俊 様, 玉川 美緒 様, 竹内 智美 様, 今田 京子 様, 伊藤 嘉之 様,八坂 涼子 様, 今野 知之 様, 増田 和子 様, 河本 重春 様, 猪爪 麻妃 様, 大岩 紀行 様, 阿部 恭子 様, 日髙 央 様・日髙 敬子 様, 鮫島 恵都 様, 待鳥 暁 様, 尾上 奈津予 様, 松木 周平 様・佑太 様, 大黒 不二子 様, 宮地 登志子 様, 内山 晃子 様, 郡司 有希子 様, 井辻 宏次 様, 斉藤 仁志 様, 関本 望 様, 水田 貴章 様, 稲垣 綾子 様, 松田 貴太 様, 谷口 冬馬 様, 西山 仁 様, 位田 安弘 様, 渡邊 くみ子 様, 木下 優子 様, 古牧 諒大 様・古牧 篤人 様, 藤村 昌史 様, 坂口 さくら 様・すみれ 様・るり 様, 内川 晶子 様, 吉田 千明 様, 飯塚 隆 様, 山谷 永実子 様, 福家 晶子 様・日座 祥太郎 様, 伊藤 仁美 様, 福岡 優里 様, 藤原 清香 様, 石井 輝昭 様, 北村 明菜 様, 谷川 シンイチ 様, 佐藤 立樹 様・えつ子 様・玲吾 様, 小寺 莉理花 様, 大谷 薫 様, 小林 愛 様, 村田 賢治 様, 曽根田 敦 様・慧 様,
他、139名の皆さま